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第32回イベント・交流会を開催「腰痛予防対策について」

2015年3月9日

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平成27年3月9日(月)、“つながりネット”の第32回イベントを実施しました。今回は「腰痛予防対策について」をテーマに、京都大原記念病院理学療法士の加納荘市郎先生から、腰痛の背景・要因から具体的な予防対策まで実習を交えて、分かり易くご説明頂きました。
「腰痛」は、疾患の名前ではなく、腰部を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称で、75才での有病率は25%で、男性の8%、女性の12%に腰痛があり、85%は原因が特定できず、国も「職場における腰痛予防対策指針」を出して対策を進めているということです。
腰痛の要因には、動作・環境・個人の3つがあり、動作要因では、重度の介助や腰を深く曲げたり捻ったりが多い作業、長時間同じ姿勢での作業、特に“前屈みで中腰”が最も危険とのことです。環境要因では、寒冷にさらされる、作業の標準化や合理的な動線が確保されていない等でリスクがあり、個人要因では加齢や体型、ストレスや生活習慣など、これらいくつもの要因が重なって腰痛が引き起こされます。特に看護や介護の仕事では、患者さんの移乗や介助の場面が多く慢性的に腰痛をもっている方が多いと思われます。
腰痛予防の対策の基本は、急な動きや負担のかかる中腰姿勢を続けないことや使い過ぎを避ける、また、腰回りの筋力アップの体操、痛みや緊張緩和の体操をすることが良いとのことでした。動作や予防の筋力トレーニングの方法についての実技指導もありました。看護介護の場面で多い、移乗介助のポイント、立ち上がり介助の注意点、ベッド上での介助のコツも詳しく教えて頂きました。
パワーポジション=負担の掛かりにくい姿勢を習慣化する、力ではなく体重・てこを利用した身体の使い方を理解する、リスクを予想する力をつけるなど、ボディメカニクスの8原則をイメージして、腰痛予防を意識していきたいと思います。
その後の交流会もそれぞれに近況報告や情報交換などで賑やかに過ごして頂けました。
(参加者の感想から一部ご紹介)
・ボディメカニクスの8原則はどんな職種にも通じることで参考になった。
・自分が今までやってきた移乗と全く違っていたので勉強になった。
・実際に自分の身体を動かしての実習が多かったので理解しやすかった。
・姿勢と筋肉が大事だとわかった、今回教えてもらった予防体操を続けていきたいと思う。