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第34回イベント・交流会を開催「ホスピス・緩和ケア施設の見学」

2015年6月2日

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平成27年5月16日(土)、“つながりネット”の第34回イベントを実施しました。今回は薬師山病院のオープンホスピスに参加いたしました。医療従事者向けに企画されたもので、つながりネットの登録看護職も参加させていただきました。
セミナーでは、副院長の医師と緩和ケア認定看護師の方から、ホスピスとはどのようなところか、病院でのケアを実際の事例で、入院されるまでの経過、入院後の経過、患者さんの希望や思いにどのように対応されたのか等をお聞きしました。余命半年以下の癌患者が希望する死亡場所は85%が病院以外だが、実際には86%が病院で死亡されており、痛みが少ない時期には自宅での療養を希望する方も、痛みが増してくると病院や緩和ケア病棟へと療養場所の希望は変化するということです。ホスピスや緩和ケア施設では身体的苦痛だけでなく全人的苦痛の緩和に努めているとのことです。
病院では入院前の見学や相談も大切にされており、病院での治療からホスピスへの移行がスムーズに行われるよう、丁寧な説明と相談対応で病院との連携を図ることが大事とのことです。
セミナー後、グループに分かれて詳しい説明を受けながら施設見学をしました。病室は落ち着いた色調で患者の気分に合わせてベッドの位置を変えたり、ベッドのままベランダにも出られるなどできる限り自由に過ごすことができます。院内の隅々まで患者や家族が心地よく過ごせるよう配慮されていました。また、当日はコンサートがあり、明るく開放的なホールで患者さんやご家族の方々がオカリナの美しい音色に聴き入っていました。希望があれば病室での演奏もされるそうです。
その他、ガーデニングやアロマ、マッサージなど多くのボランティアの方も活動されています。普通の暮らしに近い生活ができる温かい空気が感じられるところでした。
ホスピスは死を迎えるための場所ではなく、「人間らしい生を全うすること」に対する援助をする場所であることが実感できた見学ツアーでした。
(アンケートから一部ご紹介)
・ホスピスに暗いイメージをもっていたが考え方が変わった。患者さんや家族の方から聞かれた場合今回の見学を踏まえて良い説明ができると思う。
・現在、緩和ケア委員を担当しています、今後の看護に活かせる内容でした。
・昔の緩和ケア(最も望ましくない最期にモルヒネを使う治療)との違いを実感しました。