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第36回イベント・交流会を開催「認知症緩和ケア・タクティールケアとは?」

2015年7月22日

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平成27年7月14日(火)、“つながりネット”の第36回イベントを実施しました。今回は最近よく耳にするスウェーデン生まれのマッサージ法「タクティールケア」について、日本スウェーデン福祉研究所の上坂勝芳講師からお話をお聞きしました。講師は、福祉施設での勤務経験があり、その経験を踏まえての説明で現場感があり、聞いている側も分かり易く、又明るく楽しい雰囲気の中でお互いにマッサージ体験をして、タクティールケアを身近に感じることができたセミナーでした。
タクティールケアは北欧スウェーデンで古くから行われているソフトタッチのマッサージが医療介護の現場において体系化されたもので、未熟児ケアから始まり、障がい者、がん患者、高齢者ケアの現場で実践が広がっています。タクティールとはラテン語のタクティリスに由来する言葉で「触れる」という意味を持っています。手や背中を優しく包み込むように触れることによりオキシトシンが分泌されて脳の扁桃体に働きかけ、受け手に安心感や穏やかな感情をもってもらい、ケアする側、される側双方に親しい感情や信頼感をもってもらえるのが特徴です。認知症などで言葉によるコミュニケーションが難しくなっても「触れる」という言葉を超えたコミュニケーションが感情の安定、安心につながります。
講師の指導のもと、2人一組になって背中のマッサージを体験してみました。背中にハの字にした両手の平をぴったりと付け、ゆったりとしたスピードで滑るように動かしていきます。両手の動きは、ある時は背中の輪郭を確認するように、ある時は背中の中心から放射状に10分間実施し、段々背中が温かくなっていい気持になっていきます。始める前には、両手をこすったり、お湯で手洗いしたりして温めておいたり、オイルや使い慣れたハンドクリームやベビーオイルなどを使うと肌に密着しやすく、感触も良くなるということです。今回の参加者には、2ヶ月と6ヶ月の赤ちゃんのママさんもおられ、ベビーマッサージとしても応用できそうと喜んでおられました。

(アンケートから一部ご紹介)
・母が認知症でがんも再発したので、今日のセミナーは大変参考になった、早速母に行いたいと思う。
・いつもイベント案内をもらっていたが、やっと参加でき、色々な方と話ができてよかった。交流会で先輩の看護師さんの意見は大変参考になった。