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第42回セミナー&交流会を開催「看護と日常生活で活かせる感染管理の基本」

2016年1月19日

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平成28年1月15日(金)、“つながりネット”の第42回イベントを実施しました。今回のテーマは『感染管理』で、京都桂病院の感染管理認定看護師の中村考志先生から感染管理の基礎知識、特にこの冬の時期に多いインフルエンザやノロウイルス等の感染症について、予防対策と最新の知識をお聞きしました。今回は参加者の半数以上が初参加の30~40代の子育て中の方で、隣の託児室の利用もありました。皆さん、それぞれにブランクへの不安、学びへの意欲、復職のための情報収集などの共通の思いもあり、セミナーも交流会も活発に楽しまれていました。
セミナーの内容は、1)標準予防策(手指衛生・個人防護具)、2)冬季に流行する感染症で、現在病院で実施されている内容を中心に、病院以外の自宅、家族にも応用可能な知識を分り易い資料でご説明いただきました。
一番のポイントは手指の衛生、流水+石鹸での手洗いの他に速乾性手指消毒剤、擦式消毒用アルコール製剤の使用手順や量の詳しい説明がありました。速乾性手指消毒剤は、ポンプを下まで一回押した量が適量で10秒以上かけて手指全体に擦り込むこと、擦式消毒用アルコール製剤は3mlで98%の滅菌率で手洗いに比べて短時間でより多くの最近を除去し持続時間が長いこと、保湿成分が添加されているので手荒れを起こしにくい、歩きながらでも使用できるなどのメリットを教えていただきました。マスクや手袋などの個人防護具は、医療従事者と患者を感染から守るためのもので、感染経路別予防策や使用時の注意点の説明がありました。
インフルエンザについては、ウイルスは気道の粘膜に取り付くと20分で細胞の中に取り込まれるのでマスクやうがい、咳エチケットに心がけ、罹ったとしても重症化しないようワクチンを接種するのが望ましいとのこと。今年度からB型インフルエンザのワクチンが1種類追加になったこと、ワクチンの値段が上がること、なぜ毎年インフルエンザに罹るのか、免疫が働かないのか等をお聞きしました。
ノロウイルスはインフルエンザウイルスよりもさらに小さく、新型は繁殖スピードも早く、手洗いは石鹸と流水、接触感染予防の徹底が大事とのこと。嘔吐物の処理方法も詳しく教えていただきました。
まとめとして、感染管理対策は平時から、○健康状態の把握、○確実な手洗い、○環境の清掃保持・換気の励行、○標準予防策・接触予防策の徹底をすることが大事であるとのことでした。
今回の参加の方は現場から長く離れている方も多く、知識の復習と復帰に向けての良い勉強なったという感想が聞かれました。

(アンケートから一部ご紹介)
・久々に医療に関するお話が聞けてあっという間の1時間で興味深く聞けました。
・資料も説明も具体的でとても解り易かったです。
・季節に合った内容で自宅でも(子供にも)実施できる、活かせると思いました。
・現場から長く離れていたので、現場復帰するにあたり復習になり、今現在のやり方等も教えてもらえて良かったです。
・医療系の友人が少なく、今日のように交流会で色々な方の経験や悩み、今後への考え方などを聞けて参考になったし、刺激ももらえました。

(Y.O)